これでナットク!刃先の軌跡から見る工作機械の構造の違いが分かる図解

旋盤とマシニングの違いはあらゆる観点から捉えることができます。

以下の記事で動く方向の種類が1つ多いと説明しました。

先にこちらの記事から読むことをオススメします

実際のところ、動く方向が多いと

どのような違いがあるんでしょうか。

旋盤とマシニングの動きの違いを直感的に理解できる図解を用意してみました。

パッと見た印象の違いがそのまま旋盤とマシニングの複雑さの違いです。1つずつじっくり辿ってみると
より理解が深まると思います。

旋盤で刃物台(刃物)を適当に動かしてみたときの

刃物の先端の通り道を線で表します。

線の色分け

向かって左右に動く方向を①(赤)

上下方向を②(青)とし、

同時に動く場合(紫)とで3種類に色分けした。

実際の軌跡

適当に動かしたときの刃物の先端の通り道をそれぞれの色で表してみました。

この図解を見てみると旋盤は縦と横以外にも

縦横同時に動くことで

ナナメやカーブの動きもできるみたいですね。

そして左側からこの軌跡を見てみるとタダのタテ棒になってしまいましたね。

マシニングセンタで主軸(刃物)を適当に動かしてみたときの

刃物の先端の通り道を線で表してみます。

線の色分け

向かって左右に動く方向を①(赤)

上下方向を②(青)

手前奥方向を③(黄)とし、

いずれか2つが同時に動く組み合わせ3種類(紫、オレンジ、緑)と、

3つ同時に動く場合(グレー)とで合計7種類に色分けした。

実際の軌跡

適当に動かしたときの刃物の先端の通り道をそれぞれの色で表してみました。

実際にはこの場合、左右手前奥はテーブル側が動きます。

それぞれの視点をよく見比べながら線を辿ってみてください。

方向が1つ増えた分、パターンが7種類に増えました。

マシニングの場合は横から見たり上から見てみると

動きがかなり立体的になっているのが分かります。

旋盤

・刃物台側から削る物方向に向かって近付いたり離れたりする方向①

・削る物の丸に対して中心に近付いたり離れたりする方向②

の2種類とその組み合わせの1種類

合計3種類の動きをする構造になっている。

マシニング

・テーブルが左右に動く方向①

・主軸がテーブル(削りたい物)に向かって近付いたり離れたり(上下)する方向②

・テーブルが手前奥に動く方向③

の3種類とその組み合わせ4種類

合計7種類の動きをする構造になっている。